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中小企業 新ものづくり・新サービス展とはどういった展示会なのか解説。過去に参加した企業のブース装飾や展示会で目立つブースをつくるポイントについて紹介します。
全国中小企業団体中央会が主催する「中小企業 新ものづくり・新サービス展」は、ものづくり補助事業に取り組む事業者を対象にした展示商談会です。東京と大阪で開催されており、ものづくり補助金を利用して誕生した、新製品や技術、サービスなどの販路開拓や拡大、小規模事業者・中小企業の経営支援などを目的にしています。
出展社をサポートすることが主軸となっているため、出展準備支援やバイヤーとの商談、マッチング支援システムの構築など、事務局からのサービスが充実しているのも「中小企業 新ものづくり・新サービス展」の特徴です。出展料も無料となっており、過去の実績によると、東京会場では700社を超える企業が出展。来場者は35,000人以上だったそうです。
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引用元:株式会社栄光公式HP
https://info.eikou.com/archives/1658
同人誌の印刷を請け負っている企業の出展ブースです。出展内容は、特殊加工で製本した和綴じ製本やエンボス加工、ノベルティ&グッズの試作品、型抜き圧着DMなど。ブース内の壁面いっぱいにコミックイラストを貼りめぐらして、迫力満点のブースに。吹き出しがあると無意識に読んでしまう人の心理をうまくついた訴求方法です。展示台には、製品のサンプルなどが立てて展示されており、来場者の目につきやすいよう考えられています。
引用元:URBAN SEED BANK公式HP
https://urbanseedbank.com/1135
里山再生活動で、都市の緑化事業に取り組んでいる企業の出展ブースです。茶色のカーペット敷きの上に、木製のプランターで種々の里山を展示。展示台も木製にして雰囲気を統一しています。壁面にはプロジェクトのタイトルやキャッチフレーズを掲示。草花のタイプを壁面に印字するアイデアもおしゃれです。草木はそれぞれの大きさに合わせて配置が考えられており、空間デザインが巧みに施されています。
引用元:都建材工業株式会社公式HP
https://www.miyako-cm.biz/2016/12/01/中小企業-新ものづくり・新サービス展/
コンクリート製品をはじめ、建築土木用資材などの製造・販売、不動産関連の事業を展開する企業の出展ブースです。出展内容は、フェンスウォールなどを紹介しています。ブースの規格が決まっているため、壁面に大きさの異なるパネルを掲示し、キャッチフレーズで訴求。芝生を模した展示台の上に縮小した製品を展示してアピールしました。企業看板をブース内の左手へ縦に配置することで、来場者の目を引きつけています。パネルを多用し、ブース装飾にメリハリをつけることにも成功しています。
クラウドサービスや連動モジュールの設計、やよい・大臣シリーズの導入など、IT関連事業を行っている企業の出展ブースです。ブース上部看板の横には、手作りのクラウド型の看板を掲示し、端的に提供サービスを表現しています。ブース内の壁面には、企業ロゴを利用したグラフィックスを市松模様のように貼り付け、アクティブなイメージを表現。展示台には大きなモニターを設置し、クラウドの魅力を大きくアピールしています。ブース内左手の壁に貼られた事業内容は、赤・緑・青に色分けしたことで良いアクセントになり、来場者の目を引き寄せています。
コネクターや光学機器部品、カメラ用絞り羽根、アルミ材プレス部品などの金型製品の加工・制作を行っている企業の出展ブースです。シンプルなブースが並ぶ空間で、展示台にかけられた鮮やかで真っ青な布が、一際目立って来場者にインパクトを与えています。ブース内の壁面にも色々なカラーが取り入れられており、シンプルなブースをいかに目立たせるかという工夫も伺えるデザイン。青い展示台の上には製品専用の黒い展示台が置かれ、一つひとつの部品に名前を表示している様子もみられ、製品への愛情と来場者への配慮が感じられます。
晒・無地染め、インディゴ染め、プリントなどの技術を使用して染織を行う企業の出展ブースです。ブース奥の壁面には、染織り柄のプレートで事業のシンボルである「X」の文字を大きく掲げています。その手前には着物を着せたマネキンを配置し、着物を着たスタッフが接客を担当。ブース右手の展示台には真っ赤な布を被せ、来場者の注目を集めると同時に、和のイメージを強く印象付けます。シンプルでいてインパクトのあるブースに仕上がっています。
引用元:カネパッケージ株式会社公式HP
https://www.kanepa.co.jp/jp/topic/exhibition/monozukuri201511.html
梱包事業を行っている企業の出展ブースです。ブース内にそびえ立っている物体は、ダンボールで作られたスカイツリー。ツリーは、会期中のプレゼント企画で使用されました。ブース内にインパクトのあるオブジェを飾ると、来場者の目を引きつけられます。会期中はペッパー君も登場し、より来場者の注目を浴びていました。ブース内の壁面には、キャッチコピーが印字されたポスターや事業内容の詳細が書かれたポスターも掲示。イーゼルも使用し、ブース全体でアピールする様子が見てとれます。
引用元:株式会社荏原精密公式HP
https://www.ebaraseimitsu.co.jp/topics/20181217/
精密プレス部品をはじめ、切削部品、プレス金型、精密板金などの設計・制作、自動車部品、航空部品などの治工具設計・製作を行っている企業の出展ブースです。壁面に製品情報が書かれた大きなパネルを貼り付け、手前の展示台には、製品をきれいに並べて展示。展示台を布で覆うのではなく、白い台で段差をつけ、製品一つひとつの下に布を敷くことで、製品が見やすくなるよう工夫しました。展示台の下部にもポスターを貼り、企業の製品の魅力を最大限にアピールしています。
中小企業 新ものづくり・新サービス展では、ブースのサイズや条件の規格が定められています。1~2コマ程度の小規模ブースとしての出展になり、装飾もシステム部材に限定。そのため展示物を並べるだけのシンプルなブースも多く、商材の見せ方やグラフィックス・装飾の使い方によって他社との差をつけやすい展示会です。限られた空間の中で、ビビットカラーの布を掛けたり、プレゼント企画でインパクトのあるオブジェを配置したり、どの企業も展示方法を工夫しています。
特に存在感のあるブースは、壁面にキャッチやロゴを描き、ブース内の限られたスペースを無駄にしません。商材もただ展示台の上に置いただけでは、すぐ側を通った来場者の目にしか入りませんが、正面に対して縦に置く・マネキンを使うなどの工夫で、離れた場所からでも目につくようなデザインを考えることも大切です。
中小企業 新ものづくり・新サービス展に出展した際、自社のブースで製品を展示するのであれば、製品一つひとつの見せ方にもこだわりましょう。