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こちらでは、世界最大規模を誇るカーエレクトロニクス専門の展示会、「カーエレクトロニクス技術展」について解説。過去に参加したブース装飾を解説しつつ、展示会で目立つブースに仕上げるポイントをまとめています。
自動車技術の進化を支える半導体・電子部材やソフトウェア・自動運転技術・テスティング技術などを提供する企業が一堂に集まる、世界最大のカーエレクトロニクス専門展示会です。通称は「カーエレJAPAN」。毎年東京ビッグサイトで開催されています。
展示会の他にも、出展社による製品・技術セミナーも実施。自動車メーカー・自動車部品メーカーにとっては、新技術発掘や課題解決のヒントが見つかる絶好の機会となっています。2019年1月に開催されるカーエレJAPANにおいて、出展する企業の数はなんと1,120社にのぼる一大イベントとなっています。
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電気自動車向けのソリューションや自動運転の実現を支えるセンサー・カメラ等を出展している企業です。車のようなフォルムにくり抜かれたベースと、電動化・電子化のイメージを補う大画面のスクリーンが目を引きます。手元には製品を一覧できるような広々としたディスプレイを設置。製品のプレゼンテーションができるような設備も整った、大掛かりなブースです。
車載カメラやミラー・レンズといった製品を発表している企業です。このブースの目玉は、人間の視野に直接情報を映し出す「ヘッドアップディスプレイ」のプロトタイプ。実際にヘッドアップディスプレイをかけてブース内を歩き回れるよう、あえて障害物を置いて性能を肌で感じられるような工夫を凝らしています。
テーマは「BEYOND CONNECTION」。自動車・電気化・IoT・AIを組み合わせたソリューションを展示しています。東京ビッグサイト第5ホールに入ってすぐのところにあるため、入り口にスクリーンを向けて映像がパっと目に入るようなデザインに。ブースを白で統一し、よりスクリーンに目が行きやすいよう工夫されています。
超高精度GNSSチップや交通安全支援システムなど展示するためのブースです。目に見える「製品」を提供しづらい交通安全システムなどは、大きなパネルとスクリーンを使って分かりやすく図解。来場者の目を引くため、ブースを支える2つの柱にスクリーンを設置しているのもポイントです。
樹脂材料から車載製品、ディスプレイまで幅広い製品を取り扱っている企業です。樹脂材料の紹介エリア、ヘッドアップディスプレイを試せるエリアなどはあえて壁を設けており、興味のある来場者がじっくりと見られるよう配慮。壁をつくることによって、外側に貼られている「企業の展示コンセプト」と「いろんなところで自社製品が使われている」というPRがいっそう目を引く秀逸なデザインです。
圧造加工・複合加工メーカーのブースです。扱う製品は各種端末や車載部品など。白や黒で統一する企業が多い中で、オレンジ色に統一されたブースは一層目を引きます。製品の写真を外壁・内装やスクリーンの台に張り出しており、どのような製品を扱っているか一目で分かる仕様に。小さい区画ながら「見せ方」のアイデアがたっぷり盛り込まれたブースです。
”Creating a more secure and comfortable car society.(より安全で快適なクルマ社会を創造する)”をテーマに展示を行う企業のブースです。衛星測位システムの通信機能や加速度センサー・ジャイロセンサーなど、将来の「自動運転」を支えるソリューションを紹介しています。手に取って見るだけではなかなかイメージしづらいため、パネルを中心に展示。さらに、約10分程度のプレゼンテーションが実施できるようブース内には身にステージが用意されています。
車載用計器事業やコンポーネント、樹脂材料などの事業を行っている企業の出展ブースです。ブース上部に筒状の看板を複数組み合わせ、企業名をアピール。四隅に立つ黒い柱はユニットで組まれており、メカニカルな雰囲気を演出しています。主な展示品は角度センサやストロークセンサ、圧力センサ、回転センサなどです。筒状看板の下にモニターを背中合わせで2台設置。来場者が詳しい製品情報を見やすくなるように工夫されています。
センサやタクトスイッチ、エンコーダ、データ通信モジュール、多機能操作デバイスなどの製造・販売を行っている企業の出展ブースです。壁面の上部に企業のロゴを大きく掲示し、通路の行灯にも縦に印字。配色は企業カラーで統一されています。ブース上部に無造作に並んでいるLED照明が、ブース内を柔らかく照らします。展示パネルにはスポットライトを使用し、パネルを見やすくするとともに、展示台に影ができるのを防ぎます。全体的にシンプルにまとめられたデザインです。
電子部品の開発・製造・販売を行っている企業が出展したブースです。展示物は車載用電子部品。通路側に設置されたメインの展示台の上部に企業のロゴを大きく設置し、LED照明でインパクトを与えています。展示台や壁面のパネルを設置する部分の配色は、黒で統一。モノトーンの配色の中で、メインの展示台のパネルのみを青緑色にし、来場者から目立つよう工夫されています。間口が広く取られているため、来場者をブース内に誘いやすい設計です。
住宅建築や、環境・ライフライン事業、高機能プラスチック事業などを展開する企業の出展ブースです。出展製品は、放熱フォーム材や感光性樹脂、UV剥離テープ、環境対応接着剤、バッテリーなど。上部看板に企業のロゴを2箇所に掲示し、受付の背後にもロゴを掲示し、どこからでも企業名を確認できるようになっています。展示台や上部看板に角度をつけ、デザイン性をUP。展示パネルはLED照明を使用したものです。製品情報が映し出されるモニターを壁面上部に設置することで、来場者をブース内に誘い込みます。
ICメモリや個別半導体、LED、光センサ、モジュールなどを製造・販売する企業の出展ブースです。出展製品は次世代LEDドライバや、HEV/EV向けデバイス、車内通信、小型・低消費電源など。白を基調に黒をポイントにあしらい、モノトーンにまとめています。シャープなエッジのブース上部には、企業のロゴを掲示。インパクトのあるデザインで、来場者の目を引きつけます。
東京ビッグサイトで開催されるほどの規模を持つカーエレクトロニクス技術展。3日間開催されるとはいえ、来場者もそのすべてをチェックするわけにはいかないほど、膨大な企業が集まる国際規模の展示会です。来場者の興味を引くためには、目を引く&入りやすいブースづくりが重要になるでしょう。
特に「自社の認知を高めたい!」という場合は、来場者が気軽に入れるよう通路側の解放面を広々と取る方法が主流です。
小間数を多くとるとそれだけ出展費用が高くなるので、予算や見せ方に合わせてブースの広さを決めるとよいでしょう。たとえブースの区画が小さくても、カラーやスクリーン・製品紹介パネルなどの露出を多くすることで、来場者の足を止める方法もあります。カーエレクトロニクス専門とはいえ、非常にさまざまな製品や技術を扱う展示会。パッと見て「何を扱っている企業なのか」が分かるブースは、集客率が高くなります。
限られた空間の中で、ひときわ目を引くブースをつくるためには、「ブースづくり」のデザイン力に優れたプロの施工会社に意見を聞くのも一つの手段。自社のカラー・製品の強みを理解したうえで、製品をより魅力的に見せるブースを設置してくれるでしょう。