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SCビジネスフェアとはどういった展示会なのか解説。過去に参加した企業のブース装飾や展示会で目立つブースをつくるポイントについて紹介します。
SCビジネスフェアは2008年から開催されている、ショッピングセンター(SC)の開発や管理・運営、小売業、飲食店などの関係者が一堂に集結する商談展示会です。SCディベロッパーからサポート企業までが集まる展示会となっており、商談や情報交換を目的に、近年では来場者が5万人以上にのぼります。主催者は、一般社団法人日本ショッピングセンター協会です。会期中には出展企業によるプレゼンテーションや主催者企画の無料セミナーなどが開催。SCビジネスフェアに参加することで、新たなビジネスチャンスの獲得が期待できます。
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商業施設の企画から開発、運営までを一貫して請け負っている企業と、グループ企業2社が共同出展したブースです。企業のロゴをデザインの一部として取り入れ、キャッチフレーズと共に正面に大きく掲示。左右にはLEDのライン照明で形作った「パ」と「P」の文字を配置しています。その下にはガードフェンスやカラーコーンを設置。企業が行っている事業をブース全体でアピールした、工事現場のような斬新なデザインです。こちらのブースは、出展企業がデザイン・施工したものですが、デベロッパー部門で金賞を受賞(※)しています。
※参照元:【PDF】SCビジネスフェア2019開催結果報告書:http://www.jcsc.or.jp/event/pdf/bf2019report.pdf
ショッピングセンターやECサイトの運営をはじめ、環境活動やものづくり支援などのCSR活動、クリエイター支援などの活動を行っている企業の出展ブースです。ブース中央に螺旋階段に見立てた展示台を配置。企業カラーの明るいブルーを基調に、ピンクやオレンジなどの優しい色合いも配色しています。壁面は表と裏の2面を使用し、企業の事業内容やメッセージを掲示。バルーンやボックス、鉢植えなどの小物を配し、ポジティブな空間を演出しています。
ショッピングモールなどの商業施設の開発・運営などを行う企業の出展ブース。こちらは、グループ企業3社での共同出展です。無造作に配置された蛍光灯がユニーク。通路側にはウィンドウディスプレイを設け、ディスプレイやライティングなどの新商材を紹介しています。ハイセンスなデザイン性とアピール力、プレゼン力などが評価されており、一つのショップを作り上げるような、細部にまでこだわりが感じられるブースに仕上がっています。
生活サービス、ホテル・リゾート、交通、不動産の事業を展開する大手企業の出展ブースです。ブース全体の配色を水色で統一。ユニットで組み上げた柱の底にはブルーのライトを入れ、半透明のカーテンで覆うことで、絶妙な色合いを演出しました。上部のカーテンにはスポットライトで青い光をあて、オーロラのような幻想的な雰囲気を作っています。上部の筒型のデザインに合わせて、ブースの壁面も大きなカーブを描くように設計。静かな雰囲気の中で、落ち着いて商談ができそうなデザインです。
商業施設や店舗の企画・設計・施工をはじめ、一般建設業などを行っている企業の出展ブースです。研究情報誌「COMMUNION」をモチーフに、商業と時代の軌跡をデザインに取り入れています。ブースに向かって右が入り口になっており、時代ごとを区切る透明アクリル板には、文字や写真が無数にプリントされ、スピード感を演出。一歩一歩進むごとに、まるでタイムスリップをしているような感覚になるでしょう。キャッチフレーズの出だしをカタカナにしたことで、来場者により強いインパクトを与えています。
金属、輸送機・建機、生活・不動産事業などを展開する大手企業と、商業施設を開発するグループ企業が共同で出展したブースです。ブース内では、新たなプロジェクトの取り組みを紹介しています。企業のイメージカラーである青緑色を取り入れ、ブース全体の装飾は、新緑をイメージしてデザイン。ブース上部に掲げられたキャッチフレーズは、さりげなく目立つように白地に印字されています。白と青緑の多角形のパネルを重ねたネーム看板が、アクセントになって街の入り口のよう。柱に取り付けられたプロジェクトの説明が、道標のようでユニークです。
都市再生や賃貸住宅、災害復興などの業務を行っている企業グループが出展したブースです。10社のグループが持つ情報量の多さと、地域との繋がりを物語に見立て、本をモチーフにしてデザインされています。書棚を壁面いっぱいに配置し、正面には大きなモニターを設置。ブース中央にある大きな本のページを開いて、モニターに送る動作をすることで、大画面により詳しい情報を映し出すような仕掛けが施されています。
照明器具の企画・デザインをはじめ、インテリア家具、環境ソリューションなどの事業を展開する企業の出展ブースです。展示内容は、ショッピングセンターやテナントでの事例、調光調色制御の提案など。白を基調に、奥の入り口に企業カラーの黒をアクセントに取り入れた配色で、シンプルなブースデザインになっています。通路側のパネルにはモニターを設置し、下には展示台を設置。企業ロゴは来場者の目に入りやすい位置に、3箇所掲示しています。
音響、BGM、映像、宴会場演出などの空間演出を手掛けている企業の出展ブースです。赤色を入り口に使用し、画像では見えませんが、右手の入り口には黄色を配して、色彩効果で来場者の目を引きつけています。上部に掲げられたキャッチフレーズのフォントも、雰囲気を盛り上げるアクセントに。品格が漂うおしゃれなブースデザインに仕上がっています。こちらのブースは、来場者ではなく出展者をターゲットに設計。香りなどの演出を時間帯によって変えるという趣向をこらすことで、会期中の来訪者を増やすことに成功しています。
SCビジネスフェアでは、商業施設や店舗の開発を行っている企業が多数参加しており、出展企業がデザイン・施工したブースも多く出展されています。そのため、デザインに凝ったブースが多く、この中で目立つブースを作るのはかなり工夫する必要がありそうです。見た目のインパクトや、今までにない斬新なアイディアの創出が求められます。
数々の目立つブースの中で埋もれないような空間演出を考えましょう。