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展示会に出展する目的は、企業の製品やサービスの認知度向上、顧客の獲得など様々です。どのような目的があるにせよ、集客が上手くいかなければ展示会に出展した意味がありません。
集客の要となるのが、ブース装飾です。出展費用を抑えるために自社だけで展示の準備を行なうケースもありますが、より注目を集めるためには、マーケティングやブランドカラーを意識したブースデザインを凝らすことが大切。
また展示会ブース施工業者によっても、得意とするブースが異なります。ここでは、施工業者のタイプや依頼する際に意識したいポイントをまとめました。
展示会ブースの設営は専門業者に依頼するのが一般的です。専門業者といっても、会社のタイプによって得意分野は異なります。各タイプが得意とする展示ブースの魅せ方を把握していおくことも大切です。
主にセールスプロモーションやマーケティングを行っている企業です。企画部分に強みを持っているため、出展企画の段階からパートナーとして活躍してくれるでしょう。展示会出展の企画から最終段階までの全てを委託できるという大きなメリットがあります。初めての展示会出展では、参考になる部分の多いパートナー業者と言えるでしょう。
プランニング部分から参加するので、施工費用は相場よりも少し高くなります。また業者によってはデザインや施工は他社に外注する場合もあるようです。
展示会の出展コンセプトが決まっており、デザインにこだわりたい場合には、デザイン事務所に依頼するのがおすすめです。事務所によって空間デザインやグラフィックデザインなど得意分野が異なるので、事前に確認しておく必要があります。
展示会のブース製作には設計の知識が必要になるので、依頼した事務所の実績や建築業界との関わりを確認しておくと、尚良いでしょう。デザイン段階からの参加になるので、企画・プランニング会社に依頼するよりもコストを削減できます。
企業のコンセプトを上手く伝えられれば、デザイン面で他社との差別化を図ることができるでしょう。
展示会やイベントの装飾や施工を専門的に受注している企業です。自社工場や備品を備えているので、施工コストを抑えられるのがメリットでしょう。しかし、中にはプランニングやデザインは行わず、施工のみを対応する企業もあるので注意が必要です。
専門業者ということで、施工に関する信頼性は高いと言えます。いくつかのデザインから選べるパッケージ商品を持っている企業も多く、スピーディーなブース設営が可能です。最近ではデザイン性に力を入れている施工専門会社が増えてきているのも特徴でしょう。
企画会社やデザイン事務所、施工専門会社の多くと提携しており、広告面でサポートしてくれる企業です。このため、デザインや施工はほとんどが外注となります。対応可能範囲は広いですが、コスト面は高くなってしまうのがデメリットです。
メディアプロモーションや事前集客なども提案してくれますが、小間数が小さく予算の低い案件にはあまり対応していません。
展示会業者には企画・プランニング会社、デザイン事務所、施工専門会社、広告代理店の4タイプがありますが、業者のタイプによって予算は様々です。また、展示会のどの工程から参加できるのかも、業者ごとに異なります。まずは業者に問い合わせて、それぞれの予算相場を把握するところから始めましょう。
業者には以下の点を伝えるとスムーズです。
実績をもとに、過去の費用相場を提示してもらうとわかりやすいでしょう。
業者ごとの予算相場を把握したら、依頼予定の業者タイプの中から3〜4社を選んで比較すると良いです。
展示会ブースの業者を選ぶ際、同じ条件のもとで見積もりを比較するコンペ形式をとるのが一般的。業者によってはコンペ参加にあたり、費用が発生する場合があるので、事前に確認しておいてください。
コンペやデザインの提案では、企業のコンセプトと方向性が合っているかを確認しましょう。提案書だけではイメージがわかず判断が容易ではないので、パースを作成してもらうのがわかりやすいです。
展示会の準備期間には業者との打ち合わせが重要です。コンセプトや方向性が合っていなければ、同じゴールを目指せません。企業の希望を汲み取りどこまで表現してくれるのかを重視し、展示会業者を選びましょう。
コンペやデザインの提案では、ブースの完成予想図であるパースを業者に提示してもらいます。
デザインがコンセプトに合っていることも大事ですが、そのデザインがどのようにして成り立ったのかを質問することで、業者の提案力が判断可能に。詳しい説明を聞くことで、展示ブースをより鮮明にイメージできます。
展示会ブース作成では、予算内で希望に近い仕上がりを実現することも大切です。
企画やデザインに差がない場合には、コストが決め手になります。業者のタイプによって外注費を抑えられるので、しっかりと吟味しましょう。
展示会は東京・名古屋・大阪の3エリアを中心に、全国各地で開催されます。そのため東京や名古屋に多くの業者が集まっていますが、まれに対応地域を限定している場合も。
企業を構える地域とは別の地域に出展する予定の場合、全国対応可能かも業者に問い合わせておきましょう。
規模の大きい展示会では出展数が多く、来場者が訪れる展示ブースは限定されてしまいます。目的のブースだけに狙いを定めて展示会を回る来場者も多いでしょう。
そのような状況で集客するためには、ブースの装飾から企業の商品やサービスに関心を持ってもらえるかが鍵になります。ブースをひと目見ただけで、企業名や製品、サービスが端的にわかるような装飾が理想的です。
デザイン力が高いブース施工会社であれば、ブランドカラーや伝えたいメッセージなどを設計に盛り込み、見た人が瞬時に企業・商材の良さを理解できるようなブースに仕上げられます。
ほかにも、わかりやすく短い言葉で企業の特徴をアピールすることも効果的でしょう。ブースの目立つところに最も伝えたいメッセージを掲げておくことで、来場者の目に留まりやすくなります。
このように展示会で上手にアピールするためには、企業のイメージを表現する装飾を施す業者を選ぶことが大切です。
それぞれの企業イメージを展示会でアピールできるかどうかもブースの装飾にかかっています。
企業にとってのブランディングは自社の特徴を伝えるだけでなく、信頼度にも関わります。ブランディングがしっかりできている企業は、来場者の記憶にも残りやすいでしょう。
展示会への出展経験の多い企業の場合、一貫したテーマの中にも変化を求められます。毎回代わり映えのないブースでは、来場者に飽きられてしまう可能性があるからです。
適切なブランディングを行うためには、出展意図を理解した業者の協力が重要となるでしょう。
展示会来場者のほとんどが、新たな情報を目的としています。来場者が必要としている情報を的確に伝えられているでしょうか?
来場者は限られた時間で複数のブースを回っているため、多くの情報を盛り込み過ぎても企業を上手にアピールできません。ニーズに合った情報を的確に伝えるには、視覚や聴覚にわかりやすくアピールすることが大事です。短時間で伝えきれない情報は、パンフレットにまとめておくと親切です。
展示会のブース装飾では顧客の目線に立って物事を考える必要があります。企業内部だけでなく、パートナーとして支えてもらう装飾業者からの提案にも大きなヒントがあるでしょう。顧客満足度の高いブースを作成するためには、企業の要望に対してプラスアルファの提案を行ってくれる業者を選ぶのが理想です。
展示会業者を選ぶにはどのようなポイントに着目すれば良いのでしょうか?価格の安い業者やデザイン力の高い業者など、選ぶ業者によってブースの完成度は異なります。
期待通りのブースを作り上げるためには、以下のようなポイントが重要になります。
展示会業者選びでは、全ての工程をオールインワンで行ってもらえるのかが大事です。
展示会のブースが実際に完成するまでには、様々な工程が必要となります。コンセプトを決めるところから始まり、デザイン案の決定、展示物の製作など半年ほどかけて実施。このような多くの工程を異なる業者に発注してしまうと、管理が大変です。
スケジュールの調整がうまくいかず、トラブルが起きるかもしれません。複数の業者と密に連絡を取り合い、すり合わせを行うだけでも余計な時間を取られてしまいます。
そのため出展の際は複数の業者に展示会ブースの設営を任せるのではなく、最初から最後までオールインワンに任せられる業者を選定するのがおすすめです。
企業が展示会に出展する意図は、製品の認知度アップや新規顧客の獲得など、企業によって異なっています。展示会業者が企業の出展意図をしっかり理解していなければ、効果的なアピールができないことも。反対に企業の出展意図を理解した展示会業者は、心強いパートナーになり得ます。展示会の最初から最後まで企業と二人三脚で望むというスタンスの業者を選びましょう。
ひとつの展示ブースを作り上げるためには、多数の人と関わる必要があります。コミュニケーションが円滑に進まず認識のズレが生じると、大きなロスが発生するかもしれません。そのような状況の中では、最初から最後まで責任を持って担当してくれる人物が必要です。
途中で担当者が変わってしまう企業に依頼した場合、情報の共有や打ち合わせを一からやり直さなければならない可能性もあります。展示会の準備を円滑に進めるめにも、担当者が変わらない業者を選んでください。
展示会で実現したい要望にしっかり答えてくれることは最低条件ですが、展示会業者からプラスアルファの提案があると心強いです。
業者に要望を伝える時点で、コンセプトやデザインはある程度決まっているもの。実績や経験を活かしたプラスアルファの提案を行える業者がパートナーになれば、展示ブースをさらに良いものへと昇華できる可能性があります。
企業の要望に沿いながら、効果的な案や選択肢を提示してくれる業者を探してみましょう。
デザイン案が決定すると、いよいよ見積もり依頼の段階に入ります。ここで重要になるのは見積もり金額に不明瞭な点がないかどうかです。
業者へ依頼する前に、見積もりの金額が妥当であるかを確認しておきましょう。複数の業者に同じ条件で見積もり依頼を出し、比較することも大切です。気になる点は細かく質問することで、業者の誠実性を見極めることにもなります。
また、見積もりの内容にはどの工程までが含まれているのかも確認しておいてください。自社で用意できる備品などはレンタルする必要がないので、細かいコストコントロールにつながります。