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ここでは、名古屋プラスチック工業展について解説します。過去に出展した企業のブースや、展示会で目立つブースをつくるポイントをまとめました。
中部地区で開催されている大規模なプラスチック産業の展示会です。開催地はポートメッセなごや。毎年プラスチック産業のあり方を問う展示会が開催されており、熱の入った商談があちこちで交わされ盛り上がりを見せます。展示会に加えて講演会、実物大の発泡スチロール模型やPVC(塩ビ) Design Award受賞作品などの特別展示も開催。
名古屋プラスチック工業展の事務局は、より多くの来場者を得るために、新聞紙での広告や交通機関や主要駅でのポスター広告、ダイレクトメールの送付など積極的に集客を行っており、毎年多くの人が訪れます。
2018年は123社・団体、465小間の出店規模でした。来場者の業種は自動車・自動車部品関係が40%と圧倒的な人数を占めます。新製品や製品購入・技術移転についての情報収集や取引先との交流目的で来場する方が多いのが特徴です。
入場料金は1,000円かかりますが、HPでの事前登録者、招待者、高校生以下は無料で入場可能。出展申込方法は、名古屋プラスチック工業展の公式HPから出展申込書をダウンロードし、必要事項を記入して郵送することで完了します。
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プラスチック成形工場の資源消費量を減らして生産性を高め、資源生産性を4倍にするというミッションを掲げている企業のブースです。ここでは、名古屋でめざましい発展を遂げている自動車産業での形成品製造プロセスに必要なソリューションの装置やサンプルを紹介。分野ごとに島を分けて解説しており、広々としたブースならではの空間の使い方が光ります。
また、講師を招いてセミナーを開催するエリアは開放的なデザインに。多くの来場者がセミナーに参加できるよう配慮しています。
普段は食品関連の機械を取り扱っていますが、自社製品の幅広さをより周知するために参加した企業です。包装機・異物検出器・自動箱替え機など、プラスチック成形を助ける商品を多く展示しています。スペースは小さいながらも、ブースを区切って実演エリアと商品紹介エリアをうまく分けるデザインに。壁ではなく支柱で区切ることで、ブース内のどこにいても実演エリアが視界に入るよう設計されています。広く小間を取らなくても、工夫次第で機械の実演を可能にした良い例です。
小さなスペース内で、デッドスペースが生まれないような工夫が随所から伺えます。壁際には棚を2段設けることで、小さな製品を一覧できるように設置。さらに、壁一面に貼りがちなパネルを3枚に抑えています。パネルにサッと目を通しつつ、ズラリと並ぶ製品を一つひとつ手に取って見ることができるのがポイント。あえて情報量を抑えることで早々にパネルから視線を外させ、商品への興味をかきたてます。
省エネ性・操作性・耐久性を兼ね備えた機器の出展を行っています。ブース内には、混合器2種類、温調器1種類、粉砕機2種類を展示。パネルやモニターでの説明はほとんど省いていますが、代わりに実演を前面に押し出したブースには興味をそそられること間違いなしです。この企業が開発する機器の強みはコンパクト&スムーズ操作。多くの機器を並べることで「コンパクトさ」を、実際に操作してもらうことで「操作のしやすさ」をダイレクトに伝えます。
看板を掲げ、黒を基調とした一見シンプルなベース。仕切りや棚はもちろん、床の色まで黒で統一しているのは、展示する製品の「白」をくっきりと浮かび上がらせるため。看板の下に掲げられたキャッチコピーに入った「貴社の現場革命!」というフレーズが、ここの製品を取り入れることでどのような利益がもたらされるかを端的に表しています。
金型製造におけるシステムや3Dスキャナーなどの販売を行っている企業の出展ブースです。企業のロゴである赤に合わせ、白をポイントに配したデザイン。通路側に展示台を一つ設置し、壁面のカウンターにはスツールを置き、PCを使用してシステムを体験できるコーナーが設けられています。目の高さにモニターを取り付け、シンプルなブースに動きをプラス。通路側の展示台の横には、パンフレットを入れる什器を置き、来訪者がすぐに手に取って見られるようになっています。
ソリューション事業やシステム受託開発、サプライ、技術サービスなどを展開する企業の出展ブース。青を基調とした目の覚めるようなデザインです。ブースの上部には、工事現場で使われるようなむき出しのユニットを組み、照明をたくさん取り付け、製品を明るく照らす工夫を。空間を広く見せるために、ブースと通路との隔たりをあまり感じさせないオープンブースに近い形で仕上げられています。通路側に置かれた製品の下やサイドに積まれた黄色いケースにも、社名がしっかり印字されています。
産業用のインクジェットプリンターをはじめとしたコンピュータ周辺機器や、ソフトウェアの開発・製造・販売を行っている企業が出展したブースです。ブース上部には大きくロゴを掲げ、企業のイメージを強く印象付けます。白と緑の爽やかな配色で、緑のラインがアクセントに。メインの製品が大きいため、ブースデザインは限りなくシンプルに作られています。小さなプリンターには既成のテーブルを使うなどの工夫も。通路側に製品や展示台を並べ、壁面付近は製品説明が書かれたパネルを近くで見るためのスペースが設けられています。
粉砕機や破砕機、油圧切断機などのリサイクル関連機器や、システムの開発設計・製造・販売を行っている企業の出展ブースです。柱や上部には黒を採用し、企業名を白抜きで印字。展示台の配色は、青ベースに赤のラインを引いてアクセントをつけています。画像では切れていますが、キャッチコピーを壁面に大きくシンプルに印字。メッセージ性を強めています。サンプル品が見やすく展示できるよう、展示台の一部には段差を設け、立体感をつけています。
商材であるベンチ・ニッパーが見やすいように、斜めに展示しています。通常、壁面のポスターは文字が多く読みにくくなりがちなところ、商材の写真を大きく紹介することで、ブースのアピールポイントを明確に。小ブースながら、見せ方が洗練されています。
ポートメッセなごやで開催され、多くの企業が参加する展示会でもあるため、どうしてもブースの広さは限られてしまいます。しかし、最小限のブースでも、装飾にちょっとした工夫を入れるだけで、足を止めてくれる来場者は増えるものです。例えば、白や黒を基調としたシンプルなブースが多いので、壁の色を青やオレンジに変えるだけでも目を引きますし、実演できる製品があればそれを入り口にドンと置くことで、来場者が足を止めてくれる確率が上がるはずです。
名古屋プラスチック工業展に出展されたブースは、パッと目を引く工夫を凝らしているところや、あえて情報量を絞って「これは何だろう?」と来場者に興味を持たせる設置をしているところもあります。いかに来場者の興味や好奇心をくすぐるかが、他のブースと差をつけるポイントになるでしょう。
自社の特色や製品の強みなどをしっかりと理解したうえで設置するのはもちろんですが、製品・サービスを一層引き立てるデザインのブースを設置してくれる、実力豊富な施工会社に依頼するのも一つの手段です。