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新規顧客の開拓や認知度の低い商品を流通に乗せる際に、手っ取り早く行える手法がテレアポです。電話と営業マンさえ確保できれば、顧客や見込み客へのアプローチが可能なため、多くの企業で活用されています。
ここでは、営業活動として「テレアポ」を行うメリットについて解説します。
テレアポは移動時間が短縮できる分、より多くの顧客へアプローチできるというメリットがあります。案件によって変わりますが、1時間にかけられる電話本数はおよそ15〜20件ほど。訪問営業で同じ件数を回ろうとすると、時間だけでなく体力も消耗するでしょう。
Webセールスの場合でも、1時間に15〜20件ものアクセス数を獲得する申し込みページを作るのは、容易いことではありません。アクセス数を増やすためにリスティング広告を出稿すれば、その分コストもかかることになります。
テレアポは初期的なアプローチを行う段階で効率の良い手法なのです。
テレアポでは、電話の最中にダイレクトに顧客の反応を把握できます。また短時間で手早く情報収集が可能です。相手が商品を買ってくれるか、興味を持っているか、どのような悩みを抱えているか、ターゲットは合っているか、改善点はどこかなどが、リアルタイムで分かります。
テレアポの強みは、訪問営業やメール営業、Webセールスなどの営業ツールに比べて、顧客の生の声が直接聞けること。効率良くフィードバックが得られるため、結果へつなげやすいといえます。
テレアポを行う際にかかるコストは、初期投資として電話回線の開通工事と電話機が必要ですが、その後は月々の電話代と人件費のみで営業ができます。
訪問営業の場合は、人件費や時間的なコストはもちろん、社有車などの設備も必要です。Webセールスの場合は、設備費用はそれほどかかりません。しかし結果が出るまでに時間がかかるため、人件費や広告費、時間的なコストを長期的にかけることになります。メール営業の場合はコストは低いものの、メールを開封してもらえなければ、売り上げにつなげられません。
一方テレアポは、人件費や設備などの営業コストをなるべく抑えつつ、売り上げを伸ばすことが可能です。
テレアポは電話越しにアポイントを取り付ける仕事ですが、断られてしまったり、ターゲットにたどり着けなかったりと、悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。しかし、テレアポは初心者でもコツを押さえることで、成功率を高めることが可能です。ここでは、集客・契約につなげるテレアポのコツについて解説します。
テレアポで集客や契約につなげるために、電話をかけてから切るまでの、トークの流れをまとめた台本を作りましょう。
台本には、相手が興味を持つように、商品やサービスへ期待感を持たせたり、欲求を引き出したり、成約につなげられる相手かどうかを見極められるような仕組みを取り入れることが大切です。
トークを書き出したら、なぜそのセリフが必要なのかを、きちんと把握しながら練っていきます。トークの中で強調したい部分や、間を入れるタイミングまで細かく決めておきましょう。
テレアポに失敗したら、台本の改善点を見つけ、日々修正を繰り返すことで完成度が高まります。いろいろな相手に対応できるよう、バリエーションを増やすことも考慮しましょう。
自社商品やサービスのターゲットを明確にし、購入する確率が高い顧客は誰かと考えてみましょう。年齢、性別、職業、年収、役職、地域など、ターゲット像をくっきりと浮き彫りにすることが重要です。
手持ちのリストの中で、ターゲット像に当てはまるものがあれば、成約率が高い見込み客である可能性は高いといえます。
極端な例えですが、20代から40代を対象にした商品を、60代にいくらアプローチしても、結果が出ないことは明白です。
また、自社商材を知らない相手にアプローチするより、先輩が断られた相手やマーケティングで収集した「自社商材に興味のある見込み客」にテレアポを行う方が効果的というケースもあります。
リストによって顧客・見込み客の傾向は変わるため、それぞれのリストに合わせたアプローチを行うことが大切です。
例えば、自社や自社商材を知っているか否か、または興味があるか、どんな悩みを抱えていて、どんな欲求があるかなど、テレアポを行う相手によって傾向は異なります。そのため、相手の心に響くメッセージや刺さる言葉、アプローチの仕方も変わってくるのです。
傾向の異なるリストの中から、たくさんのアポイントを取り付けるには、一人ひとりのお客さんに合わせた営業トークを使うことが重要といえます。
相手に対してわかりやすく簡潔に、商品の価値やメリットを伝えることを心がけましょう。商品やサービスによって伝えるタイミングは異なりますが、長くて1分以内に伝えられればベストです。
お客さんは売り込みを嫌うため、営業電話を早く切りたいという心理が働きます。たとえ商品に興味を持って資料請求した見込み客であっても、売り込み営業を苦手とする方は多いでしょう。ただ、その商品やサービスを購入することで自分にメリットがあるとわかれば、もっと詳しく話を聞きたいと思うものです。
テレアポでお客さんの警戒心を緩めるには、話の調子を合わせることがポイントになります。お客さんの話し方に、徹底的に合わせることで、信頼関係も生まれやすくなります。その結果、自分の提案をすんなり受け入れてくれる可能性も高まるでしょう。
お客さんの言葉に対して、時々お客さんが使う言葉を繰り返して伝えることで、相手の心に小さな「YES」が生まれます。このYESを積み重ねることで、話しやすい相手だと感じてもらえたり、自分を理解してくれる人だと思ってもらえたり、信頼関係を深めることにつながります。
テレアポは、相手の反応が見えにくいのと同様に、相手にもこちらの反応が伝わりにくいという側面があります。そのため、お客さんの反応に対して、2~3割増しのリアクションを返すことで、「自分の話を聞いてもらえている」という安心感を伝えられます。