公開日: |更新日:
展示会では出展者の数だけブースが存在し、目立つブースであるほど集客が望めるといえます。そのため、展示物と同じくらいブースにこだわる人も少なくありません。ここでは、自由度が高く細かなこだわりまで表現することができる「木工ブース」についてご紹介しましょう。
木工ブースとは、その名の通り木材を施工したブースのことをいいます。ベニヤなどの木材に経師紙(きょうじがみ)をはじめとした 壁紙を上から貼るため、一見木材が使われているとはわからないほど、色鮮やかなブースに仕上げられます。また釘やビスを使ってさまざまなものを連結することも可能です。
近年では、コストを安く抑えられるシステム部材を使用したブースが主流となっていますが、サイズが限定されてしまったり、釘やビスが打てなかったりと、どうしても制限がかかってしまうというのも事実。その点、木工ブースは木材でパーツを作っていきますので、職人さん次第でかなり複雑なデザインまで表現できるのです。
木工ブースの主な魅力として「自由度が高い」「加工しやすい」の2つが挙げられます。どうしても似たようなデザインになってしまうシステム部材のブースと違い、一から自分でデザインすることもできますので、ブースにこだわりたい人こそ木工ブースを選ぶべきだといえるでしょう。
木材を使用する木工ブースは、滑らかなカーブの曲面や丸形など、思い描いたデザインを自由自在に表現できます。施工はプロの職人さんが手作業で行うことが多いですが、レーザーを使うこともできるので、かなり複雑で細かい形状にも対応が可能です。
また、システム部材のブースはオクタノルム、オメガトラス、マキシマライトなど、部材によってある程度のサイズが決まってしまいますが、木工ブースではデザインに合わせて木材を選ぶため、寸法や大きさに制限がないというメリットもあります。
木工ブースでは、釘やビスを使ってさまざまな加工できます。当然ながら木工の造作物とも相性が良いですので、ブースの一部にシステム部材を組み合わせることで複雑なデザインも表現できるのです。
さらに、壁紙やシートを貼れば簡単にカラーリングできます。企業カラーを意識したブースやいくつもの色を組み合わせたブースなどに対応できるのも、木工ブースならではの魅力だといえるでしょう。
展示会ブースの施工業者は?
おしゃれな装飾・デザインを任せられる
おすすめの会社3選を見る
木工ブースは自由度の高さが大きな魅力となりますが、それを支えているのは職人さんたちによる丁寧な施工作業。出展側の想いを完璧に表現するまでには、さまざまな工程が踏まれているのです。ここでその施工手順についてご紹介します。
まずは、工場にてブースの骨組みとなるパーツをつくっていきます。壁面やステージ、カウンターなど、必要なパーツはデザインによって異なります。
出来上がったパーツを工場から展示会会場へ運びます。
最初の組み立ては、ブースの壁面から建てていきます。
次に、平台や箱馬などを使って床面を設置します。
出展者の看板やこまかなパーツを設置します。
デザインに合った色や素材の床材を貼り込んでいきます。
床が終わったら今度は壁にシートを貼り込んでいき、次いで細かなパーツにも色を付けていきます。
出来上がったブースにディスプレイやパンフレットを設置し、展示品をイメージ通りにレイアウトすればブースの完成です。
木工ブースには絶大なデザイン性がありますが、その分コストが割高であったり、完成までに時間がかかるといった注意点もあります。
木工ブースは自由度が高い分、デザインに合わせて木工造作物をつくることになるため、材料を再利用しているシステム部材のブースに比べて費用がやや割高になります。ただ、全てを木材にするのではなく、部分的にシステム部材を組み合わせることで、コストを大幅に抑えることが可能です。
一度作成した木工ブースは、複数回の展示会で流用することがほとんど。ブース施工にある程度のコストがかかっても、何度か使い回すのであれば、そのぶん費用対効果が高くなるでしょう。
東京・名古屋・大阪など、展示会の多い複数エリアへの出展を想定してブース施工を考えている場合であれば、耐久性が高く、どの展示会においても注目を集める木工ブースを使うことで、販路拡大やブランド・商品のアピールに繋がります。
施工手順を見てわかるように、木工ブースが完成するまでにはかなりの手間暇がかかるため、準備にはかなり余裕を持たせることが大切。短納期になればブースの質が下がる可能性もあるので、早い段階からデザインづくりを始めるようにしましょう。